それは去年の話。演劇部最後の大会に意気込むも、そして沢山応援して下さった方々がありながらも、僕たちは地区大会で奨励賞すら貰えずじまいのしょっぱい結果を残してしまった。
実のところ今回のメンバーはその時とは違うのだが、今回のメンバーも高校の演劇生活の中で努力を共にした仲であることは確かだ。地区大会とメンバーが違うのも、こいつらが色々としょっぱい思いをしてきたからだ。 そう、僕らはしょっぱい。 酸味だらけで終わりたくない僕たちは卒業公演と銘打ったいわば“酸味ぬぐいさり公演"をする事を決意する。
だからだろうか、この劇は社会をなめきった男達の話である。劇を観たあなたはこう言うだろう。
そう、僕らは甘くなった。 3年前より成長した、いや、熟した僕たちを見て欲しい。本当の最後には、酸味のある感動の涙も、ぬぐえるだろうか… | |||||
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